しゃんぶろう通信

姫川みかげ です。ミステリやSFの感想など。

「めがね」


よかった〜! 期待どおり。
もたいまさこの「メルシー体操」のメロディが頭から離れません(笑)

かもめ食堂」の何倍もゆるゆる感が増したこの映画、主人公のタエコ(小林聡美)が観光名所も何もない南の島のペンションにやってきて、そこに集う不思議な人々と黄昏たり、変な体操したり、美味しいものを食べたりする、ただそれだけの物語。でも、実はそんなささいなことが人生にとって一番大切なのかもしれないと考えさせられた映画。

都会から逃げるように島にやってきた、ちょっとイライラした感じのタエコが、徐々に島の空気に馴染んで少しずつ少しずつ変わっていく…その自然な変化を押し付けがましくなくさらりと描く監督の力量は「かもめ食堂」同様、絶品。日々の喧騒に疲れた心を癒してくれる、そんなちょっと不思議な作品でした。採点は88点ってとこかな?