「弥勒の掌」我孫子武丸
- 作者: 我孫子武丸
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/03/07
- メディア: 文庫
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★★★☆
妻を殺された刑事と、失踪した妻を探す高校教師。謎を追う二人の前に浮かび上がる怪しげな宗教団体。やがて、事件は驚愕の真相へ…。
最近、フェアの帯付きで平積みされてたり、書店がさりげなく仕掛けようとしてる本書。なるほど、乾くるみや道尾秀介がバカ売れしてることから考えると、確かにこの作品はうまくやればベストセラーになりそう。驚天動地の結末とか散々聞かされてたから身構えて読んだのに、それでも「あっ!」と驚く予想外の結末でしたから。お見事の一言。
でも、最近はこの手の作品を読んでも、以前ほど楽しめなくなってきてる気がする。確かに読んでる時はトリックや謎解きに驚いたり感心したりして、けっこう満足してるんだけど、あとにあまり何も残らないというか…。「造花の蜜」や「完全恋愛」を読んだ時も、傑作だということはわかるんだけど、手放しで絶賛できない感じ。う〜ん、謎解きミステリを面白く感じないっていうのは、自分としてはちょっとやばいかも…。