しゃんぶろう通信

姫川みかげ です。ミステリやSFの感想など。

飛鳥部勝則「誰のための綾織」

誰のための綾織 (ミステリー・リーグ)

誰のための綾織 (ミステリー・リーグ)

ちまたで「はみだしっ子」の盗作と話題の飛鳥部勝則「誰のための綾織」。yahoo!の記事(→「<原書房>漫画と類似表現、小説絶版に」)によると絶版と回収を決めたみたいだけど、なんとか本日、梅田のジュンク堂でGETしました。紀伊国屋書店とかでもまだ普通に置いてましたね。
はみだしっ子」の大ファンで、今を去ること二十数年前の連載時にむさぼるように読んでいた私としては*1、盗作はむちゃくちゃ腹が立ちますし(三原順さんが他界しているから余計に)、本を購入することで作者に幾ばくかの印税が入ることにも内心忸怩たるものがありますが、それよりも「どれくらい盗作されているのか」と「盗作云々は抜きにして、ミステリとしての面白さはどうなのか」の2点に対する好奇心の方が勝りましたね。あと、表紙のイラストの美しさにも負けました…。
こんなこと言うと怒られるかもしれないけど、個人的には、ミステリとして唸らせてくれたら(すごく面白かったら)減刑してあげてもいいかな、という気持ちが強いかな。ネットの感想を見てると、今回の盗作の件はまったく抜きにしても賛否両論真っ二つなので、自分で確かめるしかなさそうですね。まあ、実際に読むのは当分先になりそうですが…。

*1:ちなみに私は「アンジー&サーニン派」でした。どうもグレアムとマックスはイジイジしてて好きになれなかったですねー。