しゃんぶろう通信

姫川みかげ です。ミステリやSFの感想など。

性懲りもなく、第139回直木賞予想

またしても、直木賞の季節がやってまいりました。過去の戦績なんのその、今回も
予想しちゃいましょう。


まずは今回の第139回直木賞候補作→http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/index.htm

しかし、すでに山本賞と本屋大賞を受賞してるとはいえ、伊坂幸太郎の「ゴールデン・スランバー」を候補にすら挙げないとは…。直木賞君の心の狭さがよくわかりますわ(笑)


ここで、私が以前に日記で書いた「直木賞受賞の法則」を今一度振り返ってみましょう。



直木賞受賞の法則


1.「この作品が取らないとおかしい!」とみんなが考える作品は受賞しない。

2.「この作家だったら、今回の候補作より以前に出た○○の方が絶対ふさわしいのに!」という作品は、得てして受賞する。

3.山本周五郎賞の後追いが好きなので、山周賞受賞作家は1〜2年後によく受賞する。

4.シリーズの2作目だろうが3作目だろうが関係なく受賞する。

5.文庫とノベルスは絶対に受賞しない(というか、候補にすらならない)。

6.純愛ものは、某審査員の影響かどうかわかんないけど、まず受賞しない。

7.新本格は受賞しない(トリッキーなものはダメ)。

8.どんなに受賞にふさわしい作品でも、出版社が弱かったら受賞しない。逆に、これ何?って作品でも文藝春秋社ならば受賞することが多々ある。

9.はっきり言って、直木賞って作品賞じゃなくて「功労賞」である。


ここに、新たに10として次の項目を付け加えますね(前回の反省より)。


10.ごくまれに、誰もが納得する作品がポーンと受賞して不思議に思ったり「直木賞えらいぞ」なんて褒めたりすることがあるが、その場合、出版社は必ず文藝春秋である。


…とまあ、こんなところですか。


でもって、この法則を元に今回の候補作を見てみると…。

井上荒野『切羽(きりは)へ』(新潮社)
荻原浩『愛しの座敷わらし』(朝日新聞出版)
新野剛志『あぽやん』(文藝春秋)
三崎亜記『鼓笛隊の襲来』(光文社)
山本兼一『千両花嫁 とびきり屋見立て帖』(文藝春秋)
和田竜『のぼうの城』(小学館)

う〜ん、今回は「これが受賞してほしい!」って思う作品(または作家)が一つもないな(笑)予想やめようか…(うそ。やります)。

まず、三崎亜紀。候補もすでに3回目だし、「今回の作品で受賞〜?」って思う度合いも高いから、けっこういい線行ってるんだけど、いかんせん光文社だから、受賞は絶対にない(お、言い切るか〜)。荻原浩もまったく同じ理由で今回もアウト。

和田竜は今人気絶頂だけど、初候補でしかも小学館だからこれも無理。2作目は新潮社だから、もし出版社が逆だったらまだ目があったのに。

お次は井上荒野。最近新潮社から受賞作が出てないから、そろそろ来るかも。このあんまり話題になってない作品ってところもポイント高いかも(…って、むちゃくちゃ言ってるな)。

残るは文藝春秋の新野剛志と山本兼一。これは私の偏見ですけど、新野剛志って全然直木賞って感じがしないんですけど…。いや、頑張ってるし、作品もいいのかもしれないけど、いくら文藝春秋でも、功労賞的要素バリバリの直木賞で、初候補の新野剛志がこの作品で取ることはないと思うのですが。

山本謙一は、はっきり言ってほとんど知らないのでなんとも言えず。まあ、文春だし取るかもね(投げやり)。


というわけで、今回はほんとよくわかりませんわ。
本命:井上荒野、対抗:山本謙一ってとこかな(全然自信なし)。

でも、予想とは別に取ってほしいのは和田竜。この小学館発行のベストセラーが受賞したら、上記の法則その10が崩れて、心底「直木賞えらい!」って言えるんですが…。


あ、今回は自信がないので、はずれても旅には出ませんのであしからず(笑)