しゃんぶろう通信

姫川みかげ です。ミステリやSFの感想など。

SFマガジン2006.11月号感想


S-Fマガジン 2006年 11月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2006年 11月号 [雑誌]

ロバート・シェクリイ追悼特集」

遅まきながら(いつもこれだな(笑))、SFM2006.11月号の感想。
ロバート・シェクリイは恥ずかしながら「人間の手がまだ触れない」しか読んだことないので、それほど思い入れなし。とはいえ今号掲載の短編2編は楽しみにしてたんだけど、少し期待はずれだったような気が…。


「スタンダードな悪夢にようこそ」 ロバート・シェクリイ +0
設定といい展開といい、今の時代に読むとものすごく古めかしく感じる。意外性のある皮肉なラストは悪くはないし、楽しんで読めたんだけど…。うーん、積極的には推せませんね…。


「けっして終わらない西部劇映画」 ロバート・シェクリイ +0
トゥルーマン・ショー」を引き合いに出して解説が書かれてたけど、役者が全員事情を知ってる点が大きな違い。ラストについては自分の解釈に自信がないので(^^;、京フェスとかで誰かと語りたいなぁ…。


「公共調達にかかわる不正等の防止と取引適正化に関する法律」 草上仁 +1
仕事がらプレゼンとか多いので、かなり楽しんで読めた。こんなばかばかしい設定を最初から最後まで正攻法で大真面目に書いたのはえらい。ただ、クスリの特定があっという間に手詰まりになってしまった点がマイナスポイント。ミステリファンとしては、もっと推理を働かせてじわじわと絞り込んでいく展開だったらもっと面白かったのに…と思いますね。


「首 SF Magazine Gallery[11]」 おがわさとし +1
悪夢のような異世界のイメージが強烈。かなり好み。3ページまでは特にいい。最後の女性の姿にもうひとひねりあればさらに傑作になったのに残念…(まあ、私の「感覚」では…ですが)。